2007年11月刊行
日本推理作家協会の前身の探偵作家クラブの会報についてゲストと語ります。
江戸川乱歩を中心に創立された「探偵作家クラブ」から数えて60周年。
昔の会報から話題を選んで、ゲストと対談する本です。
その中に、昭和25年3月に将棋世界にも掲載された、江戸川乱歩と大下宇陀児の将棋の棋譜があります。
ゲストに、推理作家で将棋ファンの逢坂剛と、引退女流棋士の高橋和を迎えて、その棋譜を中心に将棋とミステリを語ります。
序
第1回 将棋
第2回 忍者
第3回 嘘発見機
第4回 手品
第5回 女探偵
第6回 声
第7回 映画
第8回 落語
あとがき
第1回 将棋
ホスト:北村薫
ゲスト:逢坂剛
講師:高橋和女流三段
内容:先手・大下宇陀児対 後手・江戸川乱歩
観戦記:高柳敏夫七段(当時)の棋譜を中心とした話題
昭和24年12月に日本将棋連盟本部で、「探偵作家の将棋会」が開かれた。
戦後直ぐの資料という内容です。
小説やドキュメンタリーや文化史も取り上げたいとは思いますが、棋譜があるものに目がゆきます。
プロの棋譜は長く残りますが、アマチュア特にトップ以外は珍しいです。
今回の場合は、将棋世界誌のバックナンバーで見つかる筈ですが。
逢坂氏は、将棋番組でも出演している愛好家です、日本推理作家協会会長の経験もあります。
北村氏は、特に将棋とのつながりはなさそうです。
現在の、推理協会には囲碁愛好会はありますが、将棋は無さそうです。
江戸川乱歩という当時の中心人物が、色々な方面に興味があり、音源・映像とうの珍しいものが残されています。
肝心の棋譜の内容は、飛先歩交換の相掛りですが、序盤にすでにアマ的なミスがあります。
相下段飛車で、内容はあまり詳しく見ない方が良いかもしれません。
最近は少ない戦型ですが、当時ははやっていたのでしょうか。
有名人のお好み対局という内容です。
ミステリと将棋は、結構愛好者に重なりがあるとされています。
将棋に限らず、ゲーム類は同様です。
戦後のアマの競技人口が多いともいえますし、どこかミステリ作家の考え方と重なる部分があるのかも知れません。
このようの事も、対談の一部になっています。
江戸川乱歩の、免状の写真もあります。
写真で見る限り、現在とほとんど変わらない印象です。
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第1会が将棋で、江戸川乱歩対大下宇陀児の棋譜。
当時の話題や、棋譜の内容をゲストと語ります。