松尾由美

本来の目標の見えにくい作家です。
架空の設定の本作で、受賞デビューという事でそのイメージは強いです。
あまり、あるいはほとんど考察の無い架空設定と言えます。
ただ、現実から離れると、勝手に非現実な内容が生まれます。
ただ、本格的な架空設定でなけらば、かなりの場合にシリアス味は薄くなります。
その結果は、ユーモア作家への道に繋がります。
作者は推理ものにも興味があるだろう事は、判るのだがそちらの印象は薄くなります。
複数を追うことは、作家としては何も問題はないが、設定に頼る傾向は、プラスになるのかは判らない。
学生時代に、SF研究会の属していたから、SF設定で受賞というのは新人ならありえます。
ただ、道に迷ったならば、難しくなります。
2分野の融合の道を選ぶか、独立した2分野を選ぶか、果たして考えがあったか?。
結果的に、架空設定で成功した為に、2分野の融合の道を歩く事になりました。
本作は、短編集ですが続編はあるものの、違う設定の作品に移行しました。
狭い幅で閉じこもる必要はないが、ユーモア要素の思いつきレベルだったのでしょう。

バルーンタウンの殺人

目次

バルーン・タウンの殺人
バルーン・タウンの密室
亀腹同盟
なぜ、助産婦にたのまなかったのか?

感想等

題名を見ると、パロディ要素が加わる事が判る。
そして、内容に立ち入ると、架空設定というよりもストーリーに都合の良い設定とも判る。
妊婦はおなかが大きくなるという前提で、だからお腹が邪魔で、出来ない事がある。
そんな事は断定出来ない事は誰にも判るが、それも設定に含めてしまう。
妊婦はこうでなければならないが、随所に登場します。
それを否定する積もりがないが、架空の内容の方向性が、幾つかの感想よりは遙かに強いのです。
多くは、架空設定での謎解きの話とする人が多いです。
しかし、架空度がかくも強いと、パラレルワイルドてきなSFとしか言えないであろう。
そして、それにパロディとユーモアを加えます。
そして、作者しか判らない強度の事件>謎>捜査>謎解きが加わります。
捜査も都合の良い制約があります。
結論として、本作をまともに評価しようと思えば、SF小説としてとらえる必要があります。
架空は全てSFかは別の問題で残りますが、SF設定にストーリーとして推理要素を使用したのでしょう。
当然ながら、全ての作品がどうかは、別問題です。
作家が、複数部分野えお書くのは珍しくないです。

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