実力名人戦が始まってから幾多のタイトル戦の7番勝負で生じなかった「3連敗後の4連勝」が続けて生じました。 最初は2008年の竜王戦の渡辺竜王対羽生名人戦です。そして1年たたない2009年の王位戦の深浦王位対木村八段戦です。
先手・後手のハンデをつけない将棋では、長く先手がわずかですが優位といわれ、結果もそのようになっていました。 先手の勝率52-53%が決定的に影響するとは数値的には出ませんが、心理的には大きい影響があったともいえます。
それが番勝負の1局終結制(千日手・持将棋指し直しが生じても、第1局で決まった先手・後手は最終局以外は変わらない) への変更もその一つと思えます。後手が指し直しにする事が優位にならない事を無くしました。 ある棋士は、奇数局リーグ戦のA級順位戦の組み合わせが決まると先手の対局数を習慣的に数えると言っています。 あらかじめ先手・後手が決まっている番勝負の半ばは、主導権を握りやすい先手番が結果以上に作戦的に優位になると推察 できます。
2009年度は統計を取り始めて始めて後手が勝率で勝ちこしました(数値上の事で、互角と見るのが正しいでしょう)。先手の 優位が心理的な面が多いとはいえ消えた状態では不利な状況でのかつ必ず後手番があるなかの、4連勝も生じやすくなった可能性 はあります。(2009/10/06)
角交換は生じやすいですが、振飛車戦法や相矢倉戦法が主流の時には序盤での角交換がなく忘れていた様に思います。 角交換が無い場合は、陣形を広くする事が容易にできると共に金銀を盤面の片方に終結させて囲いを堅く出来ます。
角交換のない将棋は、中盤から終盤勝負という事が多いです。序盤の作戦負けが響きにくいからです。しかし、角交換 が生じる戦型では序盤から形勢が片方に傾く可能性が高いです。
この戦型群を「序盤からピストルを持ち合っている将棋」と言った人がいます。序盤といえども隙があれば、一気に形勢が 悪くなり、負けに直接に繋がるという事です。昔は相居飛車の相掛かり・角替わり腰掛銀を中心にした戦型が多く指されていました。 必ずしも現在の様に序盤定跡の研究が進んでいなかったので、あまり気づく事が少なかったのではないかと思います。
現在は、相掛かり・横歩取り・同形角替わり・1手損角替わり・角交換振飛車などの戦型が多く、もはや序盤からの戦いは 避ける事が出来ません。(2009/10/13)
2009/10/14の女流王位戦第2局で反則負けがありました。タイトル戦では珍しいという事で、マスメディアにも取り上げられました。
アマでは、禁じ手等の反則はしばしば起きますが、プロでは少ないと思っている人が多いようです。アマ初心者と比較すれば少ない
でしょうが実はかなりあります。
一例として、正月の番組で取り上げられたものも有ります。
今回は角の利きにある歩を飛び越した反則ですが、利き道間違いに分類されるでしょうか?。
笑えないのが、先後の間違いで後手が1手目を指して反則負けになることです。今期も生じています。2手指しになるのでしょう。
なお反則は指した時点で負けになります。気づかずに続けて投了優先という事はなく、記録(棋譜)が残るので指した瞬間に負けに なります。時間切れのように、問題が生じた時点ですぐにアピールして裁定を求める必要がある種類もあります。(2009/10/20)
昇段ルールは主に4つあります。
・順位戦のクラスで規定された昇段、・竜王戦で規定された昇段、・タイトル等の獲得数で決まられた昇段、・現在の段になってからの
勝ち数で決められた昇段 です。
完全ではありませんが、独立していますのでタイミングで連続昇段もありえます。
逆に言えば、昇段には運が関係します。
現在では順位戦昇級での昇段が減少しています。順位戦のクラスよりも段数が高い場合が多いです。
タイトル獲得の昇段も少数になっています。タイトル獲得者が限られているからです。藤井・渡辺・屋敷九段等が該当です。
勝ち数の積み重ねは低い段では、壁が低いので多数起きます。流石に八段や九段(最高位)は稀にしかありません。
最近多いのが、七段までの竜王戦の2期連続昇級による昇段です。1クラスの昇級が4名(標準)ですので順位戦より率が高い
です。
そして、竜王戦以外の項目で昇段した直後に竜王戦の連続昇級で昇段すると連続昇段となります。
従って七段までと八段以上は昇段の容易さがかなり異なる事になります。(2009/10/27)
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