棋士が観戦記を書く事は珍しくはありません。雑誌や新聞記事を担当する機会は増えています。
勿論、これらはその能力がある棋士に限られます。
ただ例外として、昇級等が絡むと普段記事を書かない場合でも、自戦記を依頼される事はあります。
この自戦記を読むと、かなり多くの棋士が文章を書くのが苦手な事が判ります。
はたして棋士が文章の練習が必要かどうかは不明ですが、執筆と解説と指導の機会は増える筈ですので、ある程度のレベルまでは 練習と慣れは必要になるように思います。
若い棋士が、出版したり、ブログを書いたり、名人戦の解説会が全国規模で行われて来ています。これは、一部ではなくかなり多くの 棋士が上達して来ていると言えると思います。(2009/09/01)
ネット中継が盛んになっています。
プロ棋戦をライブで観戦する楽しみは、ある程度の解説が併行して行われる事で増えます。
ただ解説専用者の準備は、それなりに大変です。
王座戦第1局で、「自宅解説者」が3名登場しました。
ライブ中継だから、現地に居る必要がないという訳です。
ネットという特性を上手に利用していると感じます。これから多く使用されると思います。
多くのライブ中継では、対局者と解説者の読み筋はなかなか一致しません。
それは当然ですが、より多くの棋士の感想との比較が出来る事は将棋の複雑性も分かる事になります。(2009/09/08)
サービスを無料と考える日本人体質については、あらゆる事でいわれてきました。
特に、品物には有料を認めるが情報には認めない、すなわち無料という考えです。
将棋の棋譜・解説・定跡・・その他は基本的に情報です。決して無料ではありません。
新聞社を主体とする主催者は、棋譜の優先的使用権に対して費用を出している事を理解していない人が多すぎです。
近年、普及という事が見直されて、費用面のバックアップや棋士の協力が表面に出ています。
しかし、何事も費用は必要であるし、棋譜の優先的使用権は守らねばなりません。
費用は払わないが、サービスを受けるのは当然という考えの人がファンという隠れ蓑に隠れて騒ぐのをしばしば見ます。
将棋は1例ですが、情報の価値と費用について早く理解する事、教育等で常識として広めてゆく事が必要です。
正常で継続的な普及は正常な情報の価値の認識で広まるでしょう。(2009/09/15)
勝負の世界では、強い者が偉いという価値観があります。
同様に年功序列・過去の実績が加わります。そして、常識・定跡・伝統的作法が加わります。
勝負という面からは必要なものと、阻害するものがあったようですがそれは気づき難い事でした。
そのため、プロらしく無い指して・終局の形作り・破門手などという考えが横行していました。
古い棋士の文章や、古い時代の観戦記を読むとそれがあたりまえだった事がわかります。
時代とそれに参加している棋士は、ゆっくりと替わって行きます。
そのときに重要なのが、上記の価値観が変化して行くことです。それだけでは観る側には興味がないとも言えます。
所が価値観が、将棋の戦型や常識や色々な事に影響してくると眼に見えるので、観る側にも変化が判ります。
現在のプロ将棋はその変化の最中です。ただし、どこかで落ち着く保証はありません。(2009/09/22)
近年のタイトル戦は、最終局まで持ち込まれる事が増えています。
例外が王座戦で、最近は羽生王座の3連勝の防衛が続いています。
今期も挑戦者山崎七段を3連勝で破りました。
連勝防衛の連続も記録的ですが、王座戦の連覇記録はその上をゆくとてつもない記録です。
20才頃に初王座になり、その後現在の38才までタイトルを守り続けている事になります。
家族のインフルエンザで渡辺竜王の出場辞退の形になり、賞金ランク13位で次点の谷川九段が繰り上げ出場になりました。
12名参加棋戦で27年連続出場が途切れた年でしたが、意外な形で28年連続出場となりました。
これもまた凄い記録で、47才の谷川九段ですからこちらも20才から現在まで連続してトップを守っていた事になります。
勝負の世界で継続する記録と言うのは予想以上に大きな記録です。(2009/09/29)
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