対局集や棋譜の掲載には、消費時間の掲載もあります。定跡書には通常はありませんから大きな差です。
プロ棋戦の消費時間は、チェスクロック使用時は積算されます。それ以外は1分以内は切り捨てになります。
後者が普通ですが、消費時間なしは0分から59分の間です。観戦記やライブ中継には消費時間は無視出来ないと思います。
消費時間(残り時間)も勝負に入っていると言えるでしょう。時間に追われてのミスもありますが、長考でのわずかな有利さの 先陣争いも見応えがあります。
序盤・中盤は30分以上の長考が、終盤は分単位の消費時間が結構気になります。
残り時間と持時間の使い方はかなり心理的な要素もあるので、研究と実戦と控え室検討で差が出やすい所です。そして対局者の微妙な 心理状態は分かりにくいです。それだけに色々な憶測と人間的なミスが絡む、実戦派でも推測が難しいが興味ある部分です。(2009/03/03)
3/1−3/20に、日本将棋連盟では、升田幸三賞と名局賞の一般推薦を受け付けています。
「新手一生」をかかげて、歴史上で一番序盤作戦が独創といわれた升田幸三氏の名前がついた賞は、1年間のプロ棋戦で登場した 新手・新戦法・妙手に与えられるしょうです。
東京記者クラブが審査を行い、担当棋士が技術的アドバイスを行います。
過去には、突然現れた新戦法や地道に積み上げられた戦法が受賞しています。特別賞ではアマが受賞した事もあります。
名局賞は、年間での最大の名局に贈られています。2年前に新設されました。
一般投票は参考を超えないでしょうが、プロの棋譜をより興味を持って見るには良い機会と思います。(2009/03/10)
中原16世名人が引退を発表しました。休場前に倒れた時の左半身の麻痺が継続しているとの事です。
大山15世名人は、順位戦A級在籍のまま死去、升田幸三九段も順位戦A級在籍時に引退でした。
その次の世代は、米長永世棋聖は順位戦A級降級時にフリークラス転入し、その後に引退しました。春に引退を発表して12月の 王将リーグまで入ってそれが最終になりました。定員7名のリーグに入る力は有ったのです。
今回の中原16世名人は休場中でもありもう指さないですが、順位戦はフリークラス転入済みでしたが、もうひとつのランク戦の 竜王戦は1組在籍中での引退になりました。まだ病気でなければ指せる力はありました。
次の世代の谷川九段とは対局数が98局で、あと2局で100局と思うと残念です。ちなみに100局以上の対戦相手は、 大山15世名人・米長永世棋聖・加藤九段の3名です。
羽生世代とは対局数は少なく、タイトル戦での対戦の期待もありました。
引退後は木村14世名人の様な解説等が中心になるでしょう。また新設の「名誉棋士会会長」にも就任との事です。 将棋界は公益法人化を含めて改革中であり、棋士会も活動しています。3/31に谷川棋士会長が記者会見すると米長連盟会長の ウエブサイトにあります。具体的な話もありかも知れません。(2009/03/17)
3月3週目で2008年度の順位戦が終了しました。
プロ将棋界は、名人を頂点として全ての棋士に順位が付いているという特徴があります。勿論、公式戦は順位戦以外もあります。 その中でも竜王戦のように独自のランキングシステムを採用している棋戦も存在します。
従って順位戦順位のみが全てではありませんがリーグ戦という実力が反映されやすいシステムと、持時間が長いという特徴から その順位の注目度は高いです。
そしてもう一つの順位戦の特徴は、A級在籍でないと名人挑戦権が獲得できない=名人になる可能性が無い事です。他の棋戦は プロ入り1年目でもタイトル獲得・優勝は可能ですが、順位戦はプロ入り後、最低5期(年)かかって名人挑戦・獲得の可能性が あります。
過去のトッププロは、上記に近い早さで昇級・名人挑戦・獲得を達成しています。
最近は、羽生世代という人数・棋力・実績ともに圧倒的な年代が継続して中心になっており、それ以外は苦戦が続いています。
時に20歳代棋士の活躍が、順位戦の昇級に繋がっていないという結果になっています。2008年度はそれが顕著でした。 名人挑戦・昇級の年代は、20歳代=2名:30歳代=5名:40歳代=3名でした。20歳代の少なさが目立ちます。
推測では平均棋力は向上しているが、突出した棋士が出にくい状況ではないかと思います。羽生世代からの世代交代は 現在の20歳代ではなく、10歳から20歳前半までかかる可能性さえ出ています。(2009/03/24)
2007年度(2008年実施)の名人戦から2新聞社共催となり、開催場所や立会人・副立会人の選定が協議される事に なりました。副立会人がそれぞれ1名で合計2名は、やはり豪華なイメージがあります。
2008年度の順位戦が終わり、名人戦を残すのみとなりました。
発表されているのは、日程と開催場所です。
それをみると通常の宿泊設備が奇数局で、偶数局に2:熊本城・4:高野山・6:本願寺というやや異色の場所になっている 事が目立ちます。
公募性を取っているので、しばしば開催されている所が少ないようです。
5局目以降は有るか無いかが、始まってみないと分からないですが逆に対局があると注目度が高いです。
開催予定地はハイリスク・ハイリターンともいえます。昨年は、天童市が名人戦第6局・竜王戦第7局・王将戦第7局という 引きのつよさを見せました。
全てのタイトル戦の開催場所が、全国に広まる事を期待したいです。(2009/03/31)
Copyright (C) 2009- kei All Rights Reserved.
※当サイトのテキスト・画像等すべての転載転用、商用販売を固く禁じます。
将棋関連書籍・名著を探し・読む
将棋に関する、あらゆるメディアが対象です
内容と対象者を考慮して話題を日記風に書きます
やぶにらみの考察もあります
将棋に関する、あらゆるメディアが対象です
内容と対象者を考慮して話題を日記風に書きます
やぶにらみの考察もあります