石原藤夫

日本を代表するSF作家であると共に工学博士の顔をもつ。
専攻は電気・通信で、こちらの本業が先行していたが、広義の科学小説には早くから興味があったとされています。
それが雑誌「SFマガジン」との出会いからSF小説に興味を持った。
従って純粋なサイエンスを基礎とした、ハードSFの書き手です。
従って、色々な著書があるが、小説自体は上記でSFに出会ってから勉強しはじめたという。
小説は基本的に、ハードSFだが「惑星シリーズ」別名「ヒノ・シオダのコンビシリーズ」は特異な設定とユーモアな展開に 科学知識をちりばめています。
他の作品群も見逃せません。

惑星シリーズ

作品集

・「ハイウエイ惑星」:5作
・「ストラルドブラグ惑星」:6作
・「ブラックホール惑星」:4作
・「タイムマシン惑星」:
・「アンテナ惑星」:3作


はちゃめちゃSFなるものが存在する。
あまりにも突飛な発想と設定を舞台にした作品です。
「惑星シリーズ」もその設定は上記にはいる。
ただし、その設定には実際には存在しない自然科学の特異な状況が設定されている。
つまり、サイエンスの中で思考的・理論的にあるいは、実験的に生じる世界を惑星という大きな世界に持ちこんでしまった所に特徴があります。
サイエンスとは、特殊な状況では予想もしない現象を生じさせる事がある。
内容的には、専門の電磁気関連とそれの類推関係にある重力関連が多い。
第1作の「ハイウエイ惑星」は、これに加えて文明論的なアプローチが加わり評価が高い。 筆者の様な理系人間には、純サイエンスものも非常に面白いが一般的な評価は、ばらつくようだ。

感想等

ハードSFにも色々なアプローチがあります。
そのひとつが、本シリーズで見られる思考実験的なアプローチです。
その対象を「惑星」に求めた発想が非常にユニークといえます。
自然科学特に理論系を学んだ人は、一度はその啓蒙的入門解説書を書きたいと考えると思います。
作者もそのような本も存在しますが、SF小説という分野で上記を書き続けたのがこのシリーズと思います。
難しい事を、分かりやすく説明する事は至難と言われています。
これを小説という形で書く事で、サイエンスは苦手という人にも理解できない部分があっても楽しめるように出来ます。
それを持って、文系人間へのサイエンスへの入門とは単純にゆかないとは思いますが、ひとつの方法を示しています。
第2次大戦前後に活躍した、科学者兼小説家の海野十三(佐野昌一)と比較される事もありますが、サイエンスの一般的な啓蒙という面でも意味がある内容です。

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